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手と人生

私は、自分の手があまり好きではない。
人からは、「まあ、綺麗な手ね!」
「何も苦労して無いでしょ!」・・・と言われるが、
こう言われることが、嬉しくないのだ。
確かに、手が荒れるほどの仕事をしていないし
そういう状況にいることの幸せも感謝している。
だけど、私は、【おばあちゃんの太い節がある手】が
羨ましかった。
ああいう、たくましい女性の手になりたかった。
「風と共に去りぬ」のスカーレットが
畑仕事で手が荒れるシーンがあったが、
そこが印象に残っている。

今でも、【綺麗な手の人】より
何かしら、【タコがあったり、荒れた手の人】に
つい目が行く。
その人の人生をあらわす手をもってる職人さんなんかは、
尊敬する。
【道具に沿うように形が変わった手の人】は、
今はほとんど見かけない。


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